原油価格高騰で車社会の米国に変化が起きている。1ガロン=4ドルのガソリン高にドライバーは自家用車からバス・地下鉄へとシフト。出勤日の削減を検討する自治体も現れた。急激な物価高に国民の生活不安は強く、主要大統領候補者は夏季限定のガソリン免税を訴えている。
全米平均ガソリン価格は1ガロン=3・9ドル台。主要都市部では「心理的境界線」(エコノミスト)の4ドルを超えた。米紙ワシントン・タイムズの最新世論調査によると、71%が「夏の終わりには5ドルを突破する」と予想。69%が車の運転を減らすようになった。
3月の米国の石油需要は、日量62万バレルで前年同月比3・9%減と過去5年で最低水準。民間調査会社のリポートでも、ガソリン需要は前週まで5週連続で前年を下回っている。世界最大のガソリン消費国に変化の兆しがみえる。
公共交通へのシフトが顕著だ。1日の80万人の乗客を運ぶワシントン地下鉄は、「6ドル時代に備えるべきだ」(ケイト事務局長)として、輸送力増強の緊急計画に着手。隣接のメリーランド州でもオマーリ知事がバス路線の増強に予算を振り向ける計画を発表した。同州の会社員カルロス・ボンギアニさん(46)は2台の自家用車を売却、家族全員が自転車を利用し、「月300ドルの節約で、体重も減った」と話す。
ビッグスリー(米自動車3大メーカー)の拠点があるミシガン州デトロイトに近いオークランド郡では、職員のガソリン支出を減らすため勤務日数を週4日にすることを検討中だ。米紙ウォールストリート・ジャーナルによると、民間企業でもコンピューター大手ヒューレット・パッカードは、在宅勤務の増加に備えテレビ会議設備を増強する一方、社員に会社の定期往復バスや自転車、自家用車の共用を呼びかけた。
5月の新車販売台数は前年比で10%以上減り過去10年間で最低水準に落ち込む見通し。特にビッグスリーは、主力のピックアップトラックやSUV(スポーツ用多目的車)が敬遠され、販売不振は深刻だ。クライスラーは5月、新車購入者にガソリン価格を1バレル2・99ドルに3年間固定、差額を補助するキャンペーンを開始したが、「高燃費車を買わせる商法」という指摘も上る。
一方、米紙ワシントン・ポスト・ABCテレビの世論調査では、5人に1人の有権者が、ガソリン価格を大統領選最大の課題と指摘。和党大統領候補のマケイン上院議員は、1ガロン当たり18・4セントの連邦ガソリン税の夏季限定免税を議会に呼びかけている。民主党の指名を争うクリントン上院議員も相乗りしている。これに対し、オバマ上院議員は「現実を覆い隠す小細工」と批判している。
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これ踏んでー


2008年06月02日
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